寛骨臼と大腿骨
建内宏重さんの「股関節 協調と分散から考える」を参考に投稿しています。
人間の体の元は骨です。
骨と骨が離れてしまうとその関節の安定性は低下し、靭帯、筋肉に負担がかかってしまいます。
セラピストの間でいうメカニカルストレスですね。
股関節に着目すると寛骨と大腿骨があります。
それらは共に前捻角が存在しており、骨と骨はしっかり適合している状態ではありません。
骨頭被覆率という言い方でいうと股関節の被覆率は他の関節に比べて低いです。
また、この前捻角が大きくなればなるほど股関節の適合性は低下してしまいます。
例として臼蓋形成不全症では適合性が低下し、他の関節で股関節の機能を代償しています。
適合性を高めるには股関節屈曲、内旋方向に動かせば適合性が高まり、股関節への負担は軽減します。
私たちセラピストは正常の立位姿勢や歩行動作を目指そうとしがちです。
股関節周囲の形状によっては正常な立位、歩行を目指すことがかえって他の関節への負担になることがあるので、注意が必要だと思います。